初号機と弐号機~ユイの希望とゲンドウの欺瞞~・その2弐号機のコア、キョウコの魂宿りし処
ネタばれ感想
※詳細なストーリーなど、作品の内容について書かれています
弐号機の謎について初号機と照らし合わせながら考察してみました。
EVAに宿るヒトの魂はコアに込められていると思われます。
では惣流・キョウコ・ツエッペリンの魂の込められた弐号機のコアは何処にあるのでしょうか?
弐号機のコアの在処について考えたことをまとめました。
コアとは?
弐号機のコアについて述べる前に、
まずコアについての私の考察を述べさせていただきます。
結論から言うと、コアとは魂の容れ物だと考えられます。
使徒の場合、
生命の実を食べた彼らの肉体をいくら傷つけても殲滅する事は出来ませんが
コアを破壊すると沈黙します。
また、EVAとの幾度にもわたる戦闘から、
使徒にも魂および意志が存在すると考えられ、
ヒト同様唯一無二の存在であると思います。
使徒が数を重ねるうちにコアを防御するような機能が生まれた事を見ると、
コアに守るべき魂が込められているのではないかと思われます。
つまり、使徒は再生可能な肉体の破壊よりも
二度と蘇らない魂の破壊をもって生命活動が終了ということであり、
コアの破壊は魂の破壊と同義なのです。
よってコアとは魂が込められた容れ物だと考えられるのです。
そしてEVAのコアについてですが、
ヒトはEVAを造りましたが魂を創り出せないためにコアは空っぽでした。
なのでEVAのコアにはヒトの魂が込められているのです。
弐号機のコアの在処
第25話「Air」でアスカが感じとったように、
弐号機には確かにキョウコの魂が存在しています。
しかし、弐号機の何処に彼女の魂は存在しているのでしょうか?
初号機のようにコア=赤い光球があればそこに宿っていると考えられるのですが・・・。
では、弐号機のコアの在りかについて
旧世紀版・旧劇場版のアニメ本編をよく鑑賞したうえで
私の二つの結論を述べさせていただきます。
まず、
「弐号機の胸部には赤い光球のコアは備わっていない」です。
その理由は、同じく「Air」での弐号機対EVAシリーズの戦闘シーンにあります。
弐号機の素体がEVAシリーズに鳥葬のようについばまれる場面、
とても残酷で直視するのは辛いのですが、
弐号機の内臓の中にコアが無い事を説明している描写にも見えるからです。
そして「弐号機のコアは頭部にある」です。
その理由はまたも同じく「Air」での弐号機対EVAシリーズの戦闘シーン、
EVAシリーズの危機に
レプリカのロンギヌスの槍が弐号機の頭部を突き刺す場面です。
ロンギヌスの槍には様々な能力があるようですが、
第弐拾弐話「せめて、人間らしく」でのアラエル戦のように
コア=魂を見抜き破壊する能力があります。
レプリカとはいえロンギヌスの槍の能力を発揮し、
弐号機のコアを看破し攻撃したのです。
つまり弐号機のコアは頭部=脳もしくは眼であり、
キョウコの魂もそこに宿っているのです。
弐号機のコアが頭部にある事を考察する材料は、
第拾九話「男の戦い」や第弐拾弐話「せめて、人間らしく」にもあります。
第14使徒ゼルエルは、自身の侵攻を妨げる弐号機に対し、
その両腕と頭部を切断して活動を止めました。
ゼルエルは初号機の胸部にあるコアを見抜いているので、
弐号機のコアも頭部にあると見抜き攻撃したのではないでしょうか。
第15使徒アラエルも同様で、
弐号機の魂に攻撃するために脳に干渉してきました。
これもやはり、弐号機の頭部のコアを狙ったのではないでしょうか。
これらのシーンから、弐号機のコアは頭部にあると考えられるのです。
「Air」のラスト、
アスカの怒りや憎しみに呼応して弐号機は暴走しかけますが、
使徒や初号機のような赤い光球ではないコアの為に
不完全な覚醒・暴走止まりとなりEVAシリーズに殲滅されてしまったのです・・・。
尚、その形状についてですが、
一部の使徒や初号機の様な巨大な赤い光球ではない
というのが現段階での結論です。
これは仮説なのですが、
複眼の奥に小さな赤い光球が隠れているのではないでしょうか。
第弐拾参話「涙」での第16使徒アルミサエルがレイの形をとって初号機に迫る際や、
第26話「まごころを、君に」でのリリス=レイがシンジに呼応し
初号機の前に出現した時にみられる
「眼球が形成される前の眼球のくぼみの奥の赤い光球」
が考察のもとです。
「目は心の鏡(窓)」と言いますが
文字通り弐号機の複眼の奥にコアがあり
そこからキョウコはアスカを見守っていたのかもしれません。
弐号機に仕組まれたゲンドウの欺瞞と、3号機との関連
では何故、弐号機のコアは初号機のように胸部にはないのでしょうか?
弐号機の部品製造や設計は日本で用意されたものだということですが、
もしゲンドウが裏工作していたら虚偽の部品や設計書がドイツ支部に渡った事になります。
人類補完計画の為にもEVAは量産が必要ですが、
ゲンドウにとって初号機同様の機体は零号機以外には必要ないのですから・・・。
さらに、3号機も弐号機同様に胸部にコアは搭載されていなかったと思われます。
旧世紀版第拾八話「命の、選択を」で
3号機は第13使徒バルディエルに寄生され初号機に襲いかかりますが、
初号機に眼球ごと脳を拳で破壊されてしまいます。
第弐話「見知らぬ、天井」でも暴走時の初号機は、
第3使徒サキエルのコアが急所である事を見抜き攻撃していたことから、
3号機のコアが脳であることを看破したのではないでしょうか。
ちなみにEVAシリーズ(量産機)の赤い光球のコアは、
ゼーレが独自に研究・開発したものだと思われます。
ゼーレはアダムやリリスの調査および研究データを所持していたでしょうから、
ゲンドウへの不信感から5号機以降の開発には
独自の設計を用いたのではないでしょうか。
弐号機はゲンドウの欺瞞のために偽りのEVAとなり
人類補完計画の生贄となったのです・・・。
以上、弐号機の考察でした。
本編を凝視し資料をくまなく読んで、
よくよくよ--く考えたつもりですが、矛盾点も残ります。
例えば、ゼルエルは零号機にも頭部へ攻撃しましたが、
零号機の胸部にはコアがありますよね。
これはわからなかったの?という事になります・・・。
まだまだ思いかえすとたくさん出てきますし、
「エヴァ」に詳しい方々からすれば間違った解釈もあるかと思われ緊張します。
でも、すっごくまとめづらい考察だったので、
やっと発表できて嬉しいです。
新劇場版シリーズの2号機は生まれ変わりました。
コアもカラーリングも性能もツノもワクワクな仕様ですw
ちなみに、両腕と腹部の白いカラーリングは、
旧世紀版でEVAシリーズにボロボロにされた箇所への
包帯みたいに見えますがいかがですか?
でも「ザ・ビースト=悪魔」といいつつあくまでヒトの制御の範囲を超えず、
初号機のような覚醒が出来ない様子を見ると、
またも捨て駒な扱いなのかと心配な今日この頃です。
「Q」ではアスカ共々機体や魂が活躍することを願ってやみません。
弐号機に幸あれ・・・。
参考資料
- アニメ版の第弐拾、弐拾壱、弐拾弐、弐拾参話、25、26話
- 漫画版のVolume 8、9、12(巻数)
- 週刊エヴァンゲリオン・クロニクル新訂版のエヴァンゲリオン各機、各話解説の関連記事
- エヴァンゲリオン用語事典
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